天皇の系譜1

神武天皇

初代神武天皇

神武天皇は、日本の初代天皇とされる伝説上の人物です。
彼の名前は神日本磐余彦かむやまといわれびこといい、天照大神あまてらすおおみかみの五世孫でした。

彼は日向国ひむかのくに(現在の宮崎県)で生まれ、15歳で太子になりました。

45歳のとき、兄や子を率いて東征とうせい(東方の敵を征伐するための旅・神武東征)を始めました。
日向ひむかから宇佐うさ(現在の大分県宇佐市)、安芸国あきのくに(現在の広島県西部)、吉備国きびのくに(現在の岡山県全域と広島県東部と香川県島嶼部および兵庫県西部)、難波国なにわのくに(現在の大阪市)、河内国かわちのくに(現在の大阪府南東部)、紀伊国きいのくに(現在の和歌山県と三重県南西部)を経て、大和国やまとのくに(現在の奈良県)に至りました。

途中で多くの困難や戦闘に遭いましたが、八咫烏やたのからすに導かれて畝傍山うねびやま(奈良盆地南部に位置する山)の東南にある橿原かしはら(現在の奈良県橿原市)の地に都を開きました。
そこで事代主神ことしろぬしのかみの娘の媛蹈鞴五十鈴媛命ひめたたらいすずひめのみことを正妃とし、翌年に即位して日本国を建国しました。

『日本書紀』に基づく明治時代の計算では、即位日は西暦紀元前660年2月11日とされます。

皇后との間には神八井耳命かんやいみみのみこと神渟名川耳尊かむぬなかわみみのみこと綏靖すいぜい天皇)をもうけました。

神武天皇76年3月11日(紀元前585年4月9日?)に127歳で崩御ほうぎょしました。

神武天皇に関する考古学的な証拠はほとんど見つかっていませんが、彼が築いたとされる王都や墓などが伝承や記録に残されています。
例えば、彼が最初に王都を築いたとされる場所は熊本県熊本市の熊野神社付近であり、そこには「神武天皇御陵」と呼ばれる墓があります。
また、彼が最後に王都を築いたとされる場所は奈良県桜井市の橿原神宮付近であり、そこには「橿原神宮内陵」と呼ばれる墓があります。
これらの墓は国の史跡に指定されており、一般公開されていません。

神武天皇は日本の国家や文化の基礎を築いたという意味で、非常に重要な人物です。
彼は日本の国旗や国歌のモチーフとなっており、また毎年2月11日は「建国記念の日」として祝われています。
彼は多くの文学作品や芸術作品にも登場しており、例えば平安時代の歴史物語「日本書紀」や「古事記」では、彼の生涯や業績が詳しく語られています。

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Posted by 風社